<update: 11. Jun. 2024>
日本セミの会Cicadaに記事が出ました
初宿成彦(2024.5) ハルゼミとエゾハルゼミの分布の現状把握と形成史解明 1. 気象庁による“ハルゼミ”の生物季節観測について.Cicada 31(1): 28-30.

情報を掲載したグーグルマップ(拡大するにはクリック)

その垂直分布
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"ハルゼミの初鳴前線"(百瀬, 1998)
(拡大するにはクリック)
現在の状況:松本、高山、宇都宮、輪島はハルゼミ、仙台、福島、相川はエゾハルゼミ、を観測していたと思われます。白河でのハルゼミの記録は近年ですから、おそらくエゾハルゼミを観測していたのではないでしょうか(要確認)。

両種の鳴き声(大阪市立自然史博物館のサイトより)
ハルゼミ グワーグワー(低い:トノサマガエルみたい? 合唱してても抑揚があることで判別できる)
エゾハルゼミ (ミョウキン)ケケケケケ(甲高い:カジカガエルやヒグラシみたい。抑揚がない

ハルゼミとエゾハルゼミ 分布の境目が知りたい!プロジェクト

since 5.nov.2023
気象庁が生物季節観測で行っていたエゾハルゼミとハルゼミの初鳴情報について、

両種が入り混じっている


ため、正確な分布地を確認した上で、

両種を切り分けた初鳴前線を再構築したい



と思います。


気象庁・生物季節観測の情報・生物季節観測値・はるぜみ初鳴. https://www.data.jma.go.jp/sakura/data/pdf/116.pdf


気象庁は1953年から2020年まで生物季節観測、つまりいろいろな生物が最初に現れる日の記録を行なっていた。その観測項目のひとつにハルゼミもあり、データはサイトからダウンロードできる(URLは https://www.data.jma.go.jp/sakura/data/pdf/116.pdf)。だが、そのデータを見て、“ハルゼミ”が東北や北海道で記録されているに気づいた。なんと気象庁は両種を区別していないのである。百瀬(1998)はおそらくこの気象台の生物気象観測に基づいて、いろいろな生物の前線を描いているが、“ハルゼミ”はやはり九州から東北・北海道まで、連続的に前線が描かれている(図2)。ハルゼミにやや遅れてエゾハルゼミが出現することもあって、実に不自然のない前線図が描かれてしまっている。

この前線図について両種を区別した上で、改めて描きなおせないかと考えている。仮に両種が主に気候の差で分布を異にしているとして、気温や標高などのデータと突き合わせることで、各気象台がどちらを観測したかが判明するかもしれないと考えている。そのために・・・

■A:エゾハルゼミとハルゼミが混声合唱していた場所
回答例:長野県松本市波田、標高820m(島々集落の川向かい)、ここより上はエゾハルゼミ一色だった。2023年6月16日、初宿成彦。北緯36.18068, 東経137.78904
◆B:エゾハルゼミの各都道府県または山塊の「最も低い場所」と思われる発声場所
回答例:おにゅう峠、標高840m。滋賀県で伊吹山地、比良山地などでエゾハルゼミがあるが、知る限りではここが最下の確認地点。ハルゼミは確認していない。2019年6月26日、初宿成彦。北緯35.38687, 東経135.79186
について教えてください。
★回答例を参考に自由記述ください。
★地図の添付があると、よりありがたいです。
★募集段階ではお名前の記述はしませんが、最終的なまとめでどうするかご指示もいただけますと幸いです。ペンネーム、SNSのハンドルネーム、完全匿名でもいいです。
ご協力お願いします。

宛先は
電子メールhippodamia13@gmail.com 初宿成彦
FAX06−6697−6225大阪市立自然史博物館気付 初宿成彦
郵送〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23 大阪市立自然史博物館気付 初宿成彦

もしくは
回答用サイト(グーグルフォーム) をご利用ください。


いただいたデータは順次、本ページ最上に掲載していきます。
今のところ、東日本では低く、九州では標高1000mを超える結果になっています。

情報を掲載したグーグルマップ(拡大するにはクリック)

その垂直分布
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"ハルゼミの初鳴前線"(百瀬, 1998)
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現在の状況:松本、高山はハルゼミ、仙台、福島、相川はエゾハルゼミ、を観測していたと思われます。白河でのハルゼミの記録は近年ですから、おそらくエゾハルゼミを観測していたのではないでしょうか。
引用文献
百瀬 成夫 1998. ハルゼミ. 四季・動植物前線: 174-175. 技報堂出版.

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