「不可解なマッコウクジラ=ヨドちゃんの最終処置」(その2)

 私はもう内部の人間ではありませんから、私の持っている情報は報道の通りであることを前もってお知らせしますとともに、以下の当方の勝手な意見で、気分を害する方(大阪市関係者、旧同僚等)があれば、あらかじめお詫びいたします。

 大阪市立自然史博物館に既にクジラの骨格標本は展示されてますが、その経緯を知ってる方はあまりおられないと思います。他方、今回のヨドちゃんはみんな知ってる。大げさに聞こえるかもしれませんが、1950年に開館した前身の自然科学博物館開館以来、最も大きな収集・保管・展示すべき自然史資料であったと思います。

 松井市長が「海に戻してあげる」とおっしゃってましたが、博物館が早くに手を挙げて動いていれば、市長も(政治家という人気商売なので)考え方が変わったかもしれないのではないでしょうか。
 
 当然ながら、この不景気の中での予算の都合はあるでしょうし、どこかの段階で、海に戻すという意思決定がなされた点は、背に腹は代えられない話なので、理解するしかないと思います。

 もっとも情けないと思うのは、落としどころが「(匿名)担当者」が市長に報告しなかった、という点です。大阪市立自然史博物館の幹部は、自らがこの件の担当者の一部であるという自覚は無かったのでしょうか。

 ヨドちゃんが紀伊水道に行ってから、プライドを保つだけのために、すべき仕事を果たせなかった言い訳をするように、後出し声明を出すのは、見苦しいだけだと感じました。

カテゴリー: 博物館学 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です