青木淳一さん、逝去

 所属サークル(野尻湖昆虫グループ)の連絡誌に、青木淳一さんの短い追悼文を書きましたので、紹介します。

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 ササラダニ研究のパイオニア、第一人者で、国立科学博物館、横浜国立大学、神奈川県博館長を歴任された青木淳一さんが2022年11月11日に亡くなられました。87歳でした。

 近年の冬合宿で掘り出した野尻湖第12次発掘(1993年)のササラダニ化石を同定してくださり、野尻湖昆虫グループと共著で報告しました(2019年の野尻湖ナウマンゾウ博物館研究報告第27号: 33-34)。「サカモリコイタダニというけど、別に酒盛りしながら新種記載したわけじゃないからねえ。人名なんだよ」とおっしゃってました。

野尻湖昆虫グループ(執筆責任者:初宿成彦)・青木淳一 (2018.3) 第13次野尻湖発掘で見つかったササラダニについて.野尻湖ナウマンゾウ博物館研究報告第 (27): 33-34.

 ご退官後は少年時代の甲虫屋に戻り、大阪での甲虫学会の会合にもしばしばお見えで、研究発表や懇親会で、ホソカタムシをあちこちへ楽しそうに探しまわっているご様子をお話しされてました。

「ほんとの偉い人ってのは、ぜんぜん偉そうにしはらへんのやなあ」と思ったものでした。ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

2008年12月14日、旧・甲蟲學會の年次大会(大阪市立自然史博物館)で
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